迂路つ記の雑記帳

鳥と、サッカーと、自堕落な日々。

Category: サッカー  

伸二はいつ走り出すのか

現在の伸二は、まったく本調子からは程遠い。現在の、というよりも、2004年の秋あたりから、もうずっと本調子には戻っていない。ワールドカップ後のリーグ戦でも、90分間プレイしたのは8試合中2試合だけ。これではオシムが求める選手像には、程遠い。

とはいえ、伸二の存在感は、日本の中では突出している、と信じている。

では伸二が回復したら、オシムから声はかかるのだろうか。



個人的には、よほど伸二のフィットネスが上がらない限り、呼ばれる日は来ないと思う。オランダに渡った頃の伸二くらいに走れるようになれば、あるいは試してみたくもなるだろうが、それでも伸二のプレイスタイルは、オシムが選手に求めるそれとは、かけ離れている。

それを感じさせるのが、次のオシムの言葉だ。

美しいプレーをして、その結果はどうなるか? その結果を考慮したい。美のために死を選ぶという選択はある。だが、死んだ者はサッカーができない。美しさを追求して死ぬのは自由だが、そうなるともうサッカーではない。現代サッカーのトレンドはそうではない。今はどんなに美しいプレーをしたかではなく、何勝したか、それが求められる。残念ながら。
スポーツナビ より引用

伸二はフェイエ在籍時にも、ファンマルバイク監督に「サーカスではなくサッカーをしろ」というようなことを、何度か言われていた。元々そういう選手なのだ。魅せるサッカーは彼の目指すところであり、方向性としてはロナウジーニョと同じだと思う。ただ、日本はブラジルではない。美しいサッカーをして、そして頂点を目指そう、というレベルではない。

かつてバティストゥータが、「長髪の選手は代表には呼ばない」としたパサレラ監督の要求を呑んで髪を切ったように、伸二が己のプレイスタイルを曲げてでも、代表入りを望むか。そこに全てがかかっていると思う。

伸二には走り回るサッカーは出来ない、と見る向きもあるようだが、それは間違いだと思う。ドイツ大会前の合宿中には、持久力を測るテストで、代表選手の中でも高い数値を出しており、持久力に根本的な問題があるとは思えない。

彼が守備に関して手を抜くことがある、という声も聞こえるが、それは怪我をする前のフェイエの試合を見ていない人が言っているような気がしてならない。オランダのサッカーは言うまでも無く全員攻撃全員守備が基本で、守備をしないMFが、フェイエでレギュラーになれるわけが無いのだ。

というより、相手のパスの出所を察知してインターセプトする能力においては、かなり高いところにある、と思っている。怪我が完治して、持久力を取り戻せば、やはり日本では抜きん出た選手であることは間違いない。はずだ。

あとは、伸二がしゃにむに代表入りを目指すのか、だ。これは伸二自身にしか判らない。

ひとつ気になるのが、ルマンの松井の存在。

彼にも、伸二と同じようなところがある。彼は監督に背いてでも、相手を出し抜くトリッキーなプレイをしたい、と語っている。そしてそのプレイで観客を魅了しつつも、コンスタントに試合で活躍することによって、オシムの信頼を勝ち取っているように見える。見える、というのは、まだ実際に彼が招集されているわけではないからだ。

ということは、伸二も90分走り回れるフィットネスを取り戻した時、オシムに呼ばれる可能性がある、とも読み取れる。

それにしても。

伸二には美しいサッカーを求めてやまないという本質がある。

一方で、次のワールドカップが最後の機会となるであろうことも、彼自身解り過ぎるほど解っているだろう。

いずれにしても、現在の浦和の中でさえ不十分なパフォーマンスでは、オシムの声がかかることは有り得ない。それも、彼自身には良く分かっているはず。「まだ飢えていない」と漏らした彼のモチベーションはいつどうやってうごめき出し、そしてどう走り始めるのか。

伸二ファンとして、今の小野伸二から、目が離せない。

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