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迂路つ記の雑記帳

鳥と、サッカーと、自堕落な日々。

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タンチョウは悪代官か?

久しぶりに、絵本。もちろん、鳥がらみの絵本なのである。タイトルは、『どうぶつさいばん タンチョウは悪代官か?』である。挑戦的なタイトルなのだ。タンチョウが悪代官のわけがなかろう。そう思いながらも、ちょっとドキドキである。絵本だから、どんな視点で描かれているやら、想像がつかない。では、中身を鳥見屋として、紹介していこう。



舞台は言わずと知れた、釧路湿原である。そこで年に一度繰り広げられる、動物たちの裁判。今年の原告は、ヤチウグイ。そして被告は、タンチョウである。

筋はあまり明かしたくないので端折るが、登場人物たちの魅力的なこと。さすがに北海道なのである。裁判の召集を皆に告げるのが、シマフクロウ。裁判長がワタリガラス。「カッポン」と鳴いて、裁判が始まる。オジロワシはタンチョウの証人として呼ばれる。他にもオオワシの姿やクマゲラと思しき影も見える。

ヤチウグイの訴えによると、タンチョウばかりが人間の保護を受け、自分たちは増えたタンチョウに喰われ放題で、そのうちに滅びてしまう、ということ。

最後に証人として呼ばれた人間が、タンチョウがかつて絶滅の寸前から、給餌によって生きながらえたことを話す。

ワタリガラスが下した判決は、明かさずにおきます。興味がある人は読んでみてください。

以下、本筋と関係なし。

この絵本、そのままストレートに動物保護の複雑さ・難しさを読み取ることも出来るし、もっと簡単に、北海道の生き物を紹介している絵本とも言える。鳥以外の動物たちも登場するし、中には既に絶滅してしまった動物もいる。もし読んで聞かせた子供たちに質問されたら、ヤチウグイよりも先に、本当に絶滅してしまったんだよ、と説明する義務が、大人にはある。さらには、前年の被告は、移入種だったようだし。もしこの絵本が幼い子供のお気に入りになれば、子供の成長に合わせて、深く、より深く読み進めていける一冊といえる。

それにしても、絵本としてはやけに描写が鳥見屋を喜ばせるような気がした。ワタリガラスの飛翔の画が載っているが、見事に尾羽の特徴を捉えているし、鳴き声は「カッポン」だ。そもそも、ワタリガラスを裁判長に任命する辺りが普通じゃない。普通のセンスなら、シマフクロウじゃないかな。この絵本作家、普通じゃないぞ。そう思いながら読後に作者紹介を読んでみて、納得した。作家の竹田津さんは、元獣医で写真家でありエッセイスト。画家のあべさんは、旭山動物園の元飼育係。なーるほど。御見逸れいたしました。

タンチョウは悪代官か?

作:竹田津 実
絵:あべ 弘士
出版:偕成社
ISBN4-03-331370-2

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